はじめまして。ボイストレーナー、ヨガ講師 鷲田智志保です。

俳優をはじめとする表現者向けの発声、身体作りを軸に
voice×yogaというプログラムやマインドフルネスを通した
心のケアプログラムを実施しています。

このページは「私について」です。

10代で自分にがっかりして
20代は役者をしたりボイストレーナー修行をしたり
30代は子育てに奮闘

どんな方にもあるであろう人生のあれやこれやですが
どうして今のような活動をするようになったのか
どんな想いでクラスを作っているのか綴っています。


鷲田智志保のプロフィール

大人にとって都合の良い子ども

いきなりですが、、祖母の過干渉から小5で一度人生を手放しました。

実家で私たちは祖父母と同居しており。
幼少期の私は、私が生まれるまでバリバリ小学校教諭をしていた、とてもエネルギッシュな祖母によりコントロールされることになりました。

それまで学校全体に注がれていたエネルギーが一気に孫に集中することに。
毎日の習い事、学校での役割、学業も祖母の支配下(表現強めですが、、、)

大きくなってから、日記を見返したときに、祖母の字で修正されているのを見つけ、
気持ち悪いなと思った記憶があります。

それは祖母がそう仕向けた部分なのか、私の素質なのか、その割合はわかりませんが、
立派な夏休みの研究を作ったり、学級委員は当たり前で、児童会長までこなしていました。

小5の頃放課後、学校の仕事をしているときにふと
「私は大人にとって都合のいい子どもなんだ」と思ったのです。

そして「もうこんなふうに生きるのはやめよう」と決めるのでした。

死んだまま終わるの?

でも、そこからすぐにキラキラと生き直したかというと そんなことは全くなく、、、
しばらくはとにかく人生をやり過ごしていました。

小学校までの「よくできる子」イメージがあったせいか
入学直後に先輩から呼び出されて、生意気だと指摘されたり、
中1では初めて「無視される」という体験をしました。

目立たないように、浮かないような振る舞いをするようになりました。
祖母からの支配から逃れたと思ったら、次は同世代との関わりの中で自分を出すことができなくなりました。

祖母への憤りだけでなく、祖母の敷いたレールを歩き、大人にとって都合のいい子をやっていた自分にも「情けない、自分がいけなかったんじゃないか」と後ろめたさを感じるようになっていきました。

憧れの世界

 小さい頃から母がよく観劇へ連れて行ってくれていたことがきっかけで、
小学生の頃には「舞台のアチラ側」に行きたいという気持ちを持つようになっていました。

中学では担任教師に馬鹿にされ、それ以降そのことを人に言うことができなかったのですが、
演劇への憧れはそのまま残っていました。

地元の短大卒業後上京し、ENBUゼミナールという演劇の学校に通いました。
そこでその後とてもお世話になる劇団「はえぎわ」に出逢います。

主宰のノゾエ征爾さんの作品、演出、劇団は大好きでした。
そこに出られることも幸せでした。
でも、好きだけで走ることができたのは束の間でした。

私は芝居を一生できるの? という問いかけと
即興で演技をした時などに「出し切れない」というモヤモヤがつのります。

芝居 という世界でも 自分を出しきれないのでした

演技する時に 自分を守る壁があって、さらけ出せないのは致命的なのです。
  
素の自分って何?
 

壁のない そのままの自分を探す旅をしていくことになります。

私ってこんな声してたの!?

ENBUゼミナールの授業で出会っていた呼吸発声法。

最初の数年はよく分からないながらも、これは必要なことだと心の声が言っていたのでしょう。
熱しやすく冷めやすい私が唯一、続けられたことでした。

身体について、声について学んでいくことは
自分自身の内側を探索することにつながっていきました。
そして、そのことがどんどんと面白くなっていきました。

そこで芝居に区切りをつけ、弟子入りするかのように
ボイトレスタジオで修行を始めました。

そこで改めて自分の声を聴き
抑圧されたような ブロックしているような声だと感じた私。
自分の声に衝撃を受けます。

声にはその人のあり様がそのまま現れるんだ!

ということを痛いほど感じる体験でした。

どうして呼吸が深まらないのか
身体がふにゃふにゃしているのか
かっこよく立てないのか
私の中では全てが繋がっていました。

修行時代の3年。
毎日のようにレッスンに参加し、雑用や事務だけでなく
少しずつ教える機会もいただけるようになっていきました。

体幹を鍛え、身体の中心を探し、確固たるものにする。
強く芯のある呼吸で、柔らかく音を出す。
身体の中心から放射線状に声を響かせる。
その練習をひたすら繰り返します。

身体は着実に変わっていきました
声もそれまでと比べると、明るく柔らかくなりました。

身体の軸、頼れる場所があると余計な身体のりきみが取れていく。
それにつれて心もだんだんと軽やかになっていきました。

身体は心の表れ
心は身体の表れ
 

身体の軸は 心の軸になっていくことだということを体感していきます。
身体と心の一致を体験したのです。
これはとても大きな経験でした。

心の力みが解けてくると
幼少期の歪んだ人生も少しずつ受け入れられるようになっていきました。
祖母への感情も和らいでいきました。

この修行時代にヨガや坐禅にも出会いました。
呼吸や動きを通して自分を観察する
心と身体を繋いでいく。

ああ、ヨガって今まで自分がやってきたこととそっくりだなあと感じました。
そしてまたヨガも学ぶことになります。

さてさて、ここまでで十分長いのですが、ここからまたもう一段階!!
子どもが誕生します!!

子育ての壁に打ちのめされる

身体の軸が少しずつできてくるにつれ、心のりきみが抜けてきた、、、 

それなのに!!!
30代、子育てでまたもや大きな壁にぶち当たります。

長男が2歳になる頃、イヤイヤ期がやってきました。
イヤイヤ期とは自我の芽生え。
生きること、育つことに精一杯だった子が、僕はこうしたい!これはいやだ!と主張してきます。
激しい主張。
私は息子の自我の発露を柔らかく受け止める、ということができませんでした。

イラッとしたりカッとなったりして怒ってしまう。
そして、感情をぶつけてしまったことに反省するの繰り返し。
寝顔に「ごめんね」と自己嫌悪する毎日。

この頃、毎日思い出していたのが祖母との日々。
悶々としていた幼少期 感情的な祖母の態度。

「同じことをしている」
「全然消化できてない」 
虐待は繰り返されるというけど、まさにこれじゃない?

 幼少期の体験、全然、消化できてないじゃないか!!!

「このままじゃ、この子の心を壊してしまう」
感情に飲み込まれずに、なんとかこの状況を客観視しなければ、、という焦りがありました。
子どもとは、子育てとは、、客観視しなければいけないという危機感。

そうだ勉強しよう! ということで
二宮金次郎のごとく、生まれたばかりの次男をおんぶしながら勉強し、保育士の資格を取得しました。

この頃から更に自分が取り組むべきことが段々とはっきりしてきました。

自分の心に安心安全のベースを作ること。
壁を作らず、他者と関われるベースを作る。
それがあってこそ 子どもを受け入れることができるのではないか。

自分の育ちや 現状を知って受け入れること
自分はこれでいいんだ、
自分を肯定できない自分は、後天的にそうなっただけで
本来の自分ではないと思えようになってきて
子どもとの関わりが徐々に変わっていきました。

このプロセスは現在行なっているマインドフルネスのワークにつながっていきます。

素の自分でいられる状態へ

より軽やかに 豊かに 
自分の周りに築いている壁を取り払い 
素の自分でいられる状態へと近づくサポートをしたい

現在は主に「voice×yoga」という表現者向けのクラスを開催しています。

「表現」の前に 
「表現」の土台を

表現のための声と身体づくりを軸にしたクラスです。
身体と声、声のもととなる呼吸とをつなげて捉え、練習を重ねていきます。

どんな画家も緻密なデッサンができるように
自由な表現を手にいれる前にそれを支える技術を身につける必要があります。

守破離 (千利休の言葉に由来する)という言葉があります
型を徹底的に守り
試行錯誤しより良いものへとかたを破り
離れて自在となる

はじめはしっかりと基礎を学び守っていき
その先に、その上に、表現があると思うのです

壁のない 抑圧されていない自分へ

源泉(潜在能力)をまるっとそのまま活かせる状態へ

演技のレッスンを近くで見ていると、たくさんの悩みに出会います。

演技に集中できない 演技中に思考が巡る 考えすぎてしまう ネガティブに偏りすぎる
落ち込みから抜け出せない 感情に溺れてしまう 

やはり心のことも取り扱わなくてはと思うようになりました。
演技的な手法は分からないけれど、
ヨガやマインドフルネスの手法でアプローチしたい。

そしてコロナ禍ではたくさんの悲報がありました。
痛みや辛さ、自己否定、孤独感
それらを低減する方法を多くの人に知っていてほしい。
心穏やかな 満ちたりた状態へ自分を導く方法を。

悲しみや痛みや不安や孤独がやってこなくなることはないでしょう。
それでも、そういった感情が自分そのものではないことを知り
迎え入れることのできる土壌を自らの中に育てる方法を知っていてほしいと願っています。


私は20代の頃から、声と身体のトレーニングをしながら、ずっとそれらと心とのつながりを見てきました。
それは他の多くの方達にも必要な視点ではないかと考えます。

身体の軸は心の軸になっていく。
voice×yogaでこれを実践していきながら、これからは心へのアプローチもしていきます。

見えにくい心へのアプローチは、より論理的な手法を使い紐解き、
段階を追って理解していく必要があります。
心理療法的手法、マインドフルネス、瞑想を使い心を扱う練習をしていきます。

oneness

心、身体、呼吸と声
それぞれを扱う技術をお伝えしています。

それぞれの「今」にぴったりと合った方法を選び、組み合わせ、一緒に練習をしていきます。

壁のない 素の もともとの あるがままのあなたが
能力を発揮し輝けるようにサポートしていきたいと思っています。