声の三要素とコントロール
今回は声を構成する三要素とこのコントロールについて書いていきます。
声の三要素
それはズバリ! こちら↓↓↓
音量・音程・音色です!
そしてこれらのコントロールをどうしたらうまくしていけるか、話をしていきます。
音量のコントロール
さて、ボリュームのある声を出すにはどうしたら良いかご存知ですか?
選択肢は二つあります。
1、声帯をギュッと締めて怒鳴るようにして出す
2、横隔膜を強く押し上げ、呼気流の圧(吐く息の勢い)を増す
どちらが声帯に負荷なく発声できるか想像できるでしょうか?
そう、2番目ですね。
1番では喉をからしそうだなーとイメージできます。
2番「横隔膜を強く押し上げ、呼気流の圧を増す」これを実現するにはどうしたらいいか。
腹圧をかけて、芯のある息を吐くのです。
その息が声帯を振動させて声になります。
腹圧をかけていくために必要なのが体幹部の深層筋「インナーユニット」と腸腰筋です。
腹圧のかけ方についてはまた次回以降の回で書いていきます!
音程のコントロール
音程のコントロールはどうでしょうか。
音程を変える際「声帯の筋肉や粘膜が微細に形を変え音程が変わる」と言われていますが、声帯は筋肉ですが随意筋(自分の意思で動かせる筋肉)ではないので、そもそも直接コントロールすることができません。
では、どうするか、、、
ここでも腹圧による呼気流のコントロールが必要になってきます。
呼気、息を吐く「スピード」のコントロールです。
リコーダーを吹いたことがありますか?
勢いよく吹くとピーッ!!という高い音が出ませんでしたか?
また、低い音を出すためには慎重にゆっくりと吹いていたことを思い出せるかと思います。
声でもやはりそのように吐くスピードのコントロールをしていくのです。
腹圧以外のところでは、高い音では頭部、低い音では胸部の共鳴が必須ですので、共鳴する身体になるように身体を育てていくのです。
ずっと使っていなかった楽器をメンテナンスして、たくさん弾いて鳴る楽器にしていくように自分の身体も「鳴る」ようにしていきます。
声は振動ですから、たくさん振動させるとその振動により余計な凝り、老廃物なども取れていきやすくなるのです。
音色のコントロール?
最後に音色について。
さて、音色ってなんでしょうか。
声を発する人に特有な音の「感じ」。
という曖昧な「感じ」ですが。。。
これまでお話ししてきた音量や音程が同じでも、発声する人によって共鳴する場所、また音のこもり方、などが違うため発声する人特有の音の感じが生まれます。
この音色を決定づけるのは人となりや感情です。
感情の変化により音色が常に変化していますし、その方の性格、人となりによって地声の音色が出来上がっています。
実際には響く場所(咽頭、口腔、鼻腔、頭部など)や音の抜ける場所、力の入っている場所によって音色が変わってくるので、これをコントロールしていくことは可能です。
「明るい声」「優しいこ声」「どっしりした声」などイメージを持って発声していくことも有効です。
声はキャラクターに依存し、また声からキャラクターを作っていくこともできるのです。
面白いですよね。
私はボイトレスタジオで働き始めた時、改めて録音した自分の声に愕然としました。
暗くて、抑圧されたような声…
こりゃあ大変だと思いました。笑
そんな声も今では落ち着いた柔らかい声になってきていると思います。
自分はどんな声をしているかなーとよく聴いてみてください。
演技をする方であれば、この役はどんな声をしているんだろう。どんな息づかいをしているんだろう、という視点も役を掴む手段になりうると思います。
そしてどんな声が心地よく感じるかも観察してみてください。
まとめ
・声の要素は「声量・音程・音色」
・それらのコントロールに関わる最も重要なものは腹圧である
・声はその人の心の状態がそのまま現れるものだ
理解しやすいです、ありがとうございます。
声をデザインして、そこに近づけていけるようにしたいです。